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買った、使った、バラした、新エアナビ

 air naviがリニューアルしてAVIC-T10として発売されたというので、買って使ってみました。

あのサーバクライアント方式のナビが…

 今年(2009年)の5月で、旧エアナビの地図情報の提供が終了するそうです。当時のカーナビが高かったので、地図がいつでも新しいあのエアナビは、僕の欲しかったナビのひとつだったんですが、とうとう買わないうちにサービス終了。
 旧エアナビというのは、2002年に発売された世界初の通信カーナビで、地図とルーティングをサーバーで行って、表示や指示はクライアントである車載機が行う…という、わかりやすくいえば、車に乗ってる機械とセンターにある大型コンピュータとが無線で接続されていて、ルート検索もササッと大型コンピュータがやっちゃうよっていうモノだったのです。
 そんなナビだったので、使った人にとっては「地図の常時更新」というのはタマラなくセレブな、まるで空港のラウンジを使わせてもらってるような安心感があって、最先端のステータスシンボル的な優越感があったそうです(実際、サービス終了の恨み節がたくさんある)。
 ところが、当時は携帯電話にパケット定額制なんてもんはありませんから、通信費が高い、すなわち維持費が高いという理由で、一般にはあまり売れませんでした。
 サービスが終了してしまえば、旧エアナビはただの箱以下ですから、ツーカー携帯電話のような扱いになってしまいます。
 ちなみに、現存する代表的なサーバクライアント方式のナビは、auのEZナビウォークがそのひとつです。
 そんな中、あのエアナビの名を冠した新エアナビが発売されたのでした。

名前は同じだが中身は…

 そういう背景があったので、エアナビといえば、サーバクライアント方式ナビの代名詞だったわけですが、今度の新エアナビはどうかというと、別モノです。
 地図とルーティングは、車載機のメモリの中にあります。つまり、メモリナビ。
 通信は、渋滞情報の送受信と、ついでにご当地広告主さんの情報を提供しますよ、ということに使ってます。
 ほか、専用ポータルサイトにアップロードしたスポット情報を、特定の車載機にのみダウンロードできる機能に通信を使います(USB接続で十分じゃん)。
 つまり、通信がなくてもナビとして使えるようになってます。

ソフト面の改善とコンテンツの充実に期待

 使ってみた感想ですが、自車追尾機能はGPSのみの携帯電話の「EZナビウォーク」とくらべて抜群にいいです。
 このあたりは、さすがにカーナビで培ったパイオニアだなぁと思います。
 画面も800x480のWVGAだけあって見やすいです。通信を使ったスマートループも便利です。たぶんハードウェア的には動作速度以外文句はないと思います。
 それだけに、このタッチしてから反応するまでの遅さがたまらなくイライラします。消費電力を抑えた結果こうなったのかもしれませんが、せめて車載時はもっと高速に反応してほしいです。
 あと動作速度で気になったのは、道に迷ったときのリルートの遅さですね。できればまず右か左かを出してもらえるとありがたい。
 そのほかのソフト面はナビゲーション機能以外はあんまり…です。
 使ってるバージョンは1.06ですが、地図画面の[i]ボタンを押すと周辺のおすすめ情報がでるはずなんですが、全国どこにいても東京周辺にされてしまいます。
 どうもいったん「ナビポータル」に接続しないと本当の周辺情報を取れないみたいなんですが、それだとナビポータルを開いて「周辺のおすすめ情報」をクリックするのと手間は同じです。

 あと、設定をいじらなければ、起動させるとナビポータルに接続するようになってるんですが、走行中に起動させると地図表示画面から突然「操作できません」という覆いが画面いっぱいに表示されます。ナビポータルの表示には通信分の時間(1分ぐらい)がかかるんですが、そのことを忘れて地図をチラ見してると突然こいつが現れてあわてて「現在地」ボタンを押すハメになります。
 まぁ、これは設定で「起動後にナビポータルを表示する」じゃなくて「起動後に地図を表示する」で解決しますが。

 また、場所の編集が面倒くさいです。基本的にはナビポータルで登録してナビに転送するのが楽なんですが、ナビポータルでできないこと…たとえば複数のお気に入りガソリンスタンドを「ガソリンスタンド」アイコンに変更しようとすると、「メニュー」を押して、「設定・編集」をクリックし、「データ編集」をクリックし、「登録した場所編集」をクリックし、編集したい地点をクリックして「決定」をクリックし、アイコンを変更して「終了」を押さないと変更できません。
 そして、「終了」をクリックしてしまうと、地図画面に戻らされます。なのでまた「メニュー」を押して、「設定・編集」をクリックして…となります。

 その他、オーディオプレーヤのランダム再生はハードオフ(長押しオフ)すると必ず1曲目から同じパターンのランダムになります。
 ピクチャービュアーは、愛機RicohのGX100が悪いのか、表示が化ける画像が1割ほどあります。家においとくときはデジタルフォトフレームとして…と思ったけど、それにしては演出がなにもないです。(個人的にはイラナイ機能かも…)
 ビュアーで見てる間、ニュースでも流してくれると、それはそれで面白いんですがね(新幹線とかのニュースをついつい見てしまう人は多いはず)。ちなみにナビポータルでもニュースが流れてるみたいなんですが、3秒に1文字しか流れないので読む気になりません。せめて1秒に4文字ぐらいないとダメです。
 それと、どういうわけかスマートループを自動取得にしているにも関わらず、取得しないことがあります。
 たまに、通信しそこなってサーバーから応答がなくなった場合、電波は届いてても通信を再開しません。ハードオフかリセットするしか復旧方法がありません。
 とにかく、ナビ機能以外はベータ版なのかというぐらいで、これではmap fanとか携帯電話ナビに車速キットがついたら負けてしまいます。
 ハードは悪くないと思います。器も悪くないと思います。むしろ斬新でいいとは思いますが、人に勧められるかというと…今後に期待したい人は買ってもいいかも。

意外におもしろいデモ走行

 あまり触れられた記事を見ませんが、ルート編集メニューの中に「デモ走行」というモードがあります。
 これは何をするものかというと、設定したルートを地図上で一定の速度で走行してみるというモードです。
 「メニュー」の中の「設定・編集」の「機能設定」にも「デモ再生」というのはありますが、これは店頭デモなので面白くありません。
 デモ走行をするには、たとえば宗谷岬平和公園を目的地を決めて、「ここへ行く」をクリックします。そのあと「詳細ルート設定」をクリックし、「出発地指定」をクリックして、「佐多岬駐車場」を選びます。
 「決定」をクリックし、案内開始すると、「目的地まで1000キロメートル以上です。24時間以上かかります。料金は3万5150円以上です。フェリー航路を使います。」(笑)とアナウンスするので、左下のメニューをポップアップして「ルート編集」を選び、「ルート確認」をクリック。そして「デモ走行」をクリックすると、ルート上をカーソルが実案内と同じように走り出します。
 この画面を眺めてると、ちょっとした旅行気分になれます。
 たとえば友達から、「今、日本橋から東名に乗ったよ」と連絡があれば、それと同時にこのデモ走行を使うと、レーダーをみてる気分になれます。
 もっとも、実際の走行と違うのは、信号はすべて青で、渋滞もまったく関係ないということです。ちなみにデモ車の速度は「デモ中」をクリックすると変更メニューが出ます。また、「現在地」を押してもデモ上の現在地になる徹底振りなので、ACアダプタで屋内で遊ぶことをオススメします。

CPUはARM11コアのSiRF titan

 このナビゲーションシステム、消費電力をケチったせいか動作がのろいです。
 CPUは処理速度が高くなると電気を食います。内蔵の電池だと1時間しかもちません。単4型のメタハイ充電池分の容量しかないからというのもありますが、1時間ぐらいしか持ちません。
 メニューでのタッチレスポンスが最悪の場合1秒ぐらいかかります。
 なので、押したのに反応がないからもう一回押してしまう。すると操作は何やってるのかわかんなくなるという。
 急いでると投げつけたくなること請け合いです。
 さて、そんな carrozzeriaのair navi AVIC-T10のCPUなんですが、開けてみたところSiRF titan を積んでるようです。
ATIC-T10 main PCB メイン基板の全景
画像クリックで拡大
真ん中の一番大きなシールドで囲ってあるのがCPU周りです。本来は大きなシールド板がかぶせてあります。
CPUの刻印はSiRF titan TT240となっています。このCPUはARM11コアを中心にナビゲーションシステムに必要な信号処理用DSPやbluetooth通信機能、フラッシュメモリコントローラ、WVGAビデオコントローラ、USBホストコントローラ、オーディオコントローラ、SD/MMCコントローラ、SDRAMコントローラなどを搭載してます。最大周波数は600MHzで、DSPは250MHzで動作できます。
ATIC-T10 main CPU CPU周り
画像クリックで拡大
 写真の上からCPUを中心に時計回りに、K9LBG08U0M(4Gi*8 NAND FLASH)、K4X1G323PD(32Mi*32 DDR-SDRAM)×2、S29AL004D70BFI02(4MiW(512kiB) FLASH MEMORY)、PS8003BC-G(SD/SDHCホストコントローラ)。
 ファームウェアとOSは512kiBのフラッシュに入っていて、地図情報は4GiBのフラッシュに入っている構成のようです。最後のSD/SDHCホストコントローラの使い方がいまいち見えません。

通信モジュールはベルギー製?

 筐体にOPTIONと書かれているので、ネットで調べたらどうもベルギー製のUSB HSDPAモデムみたいです。
 ネットで1万6000円ぐらいで買えるようですが、ファームウェアまで同じかどうかはわかりませんし、通信契約しないと意味がないので、あくまでもこれらしいという参考です。
http://www.option.com/en/products/products/usb-modems/icon225/

こうだったらいいな、と思うもの。

 画面上にアンテナインジケータがあってもいいと思う。
 ハード的にはHDMI端子がほしい。(バックカメラもつなげられるとか)
 ナビポータルに関しては、専用SNSで、SNS上で口コミスポットを交換できるようにしてほしい。
 広告掲載は、たとえばair naviのサイトの画面を見せると割引できるクーポンを掲載できるとか。
 PC連携については、登録できるアイコンが少なすぎ。「友人」は「おすすめ」でも「グルメ」でも「ショッピング」でも「レジャー」でも「ライフ」でもありませんから。
 せっかくなので、口コミで売れるナビであってほしいです。
 ただ、カスタマーサポート(エアナビコンタクトセンター)は意外なほど親切なので、もしかしたら上に書いた不満は解消されているかもしれません。
 僕もなんだかんだと不満は言いつつも、今のところはお気に入りのナビです。

エアーナビに新機種登場

 エアナビもAVIC-T10の弟分AVIC-T20ができました。
 僕が買ったのはAVIC-T10なのですが、意外に値段がさがりません。amzonの広告を貼っときますが、左がAVIC-T20、右がAVIC-T10です。
 通信契約をしているなら、AVIC-10からAVIC-20へのバージョンアップは5250円でできます。(中身だけ。あとxp/vistaの動くパソコンが必要。)
 バージョンアップすると、AVIC-T10であった、走行検知を殺すとエンジンを切っても電源が切れないというトラブルはなくなりました。
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関係記事:エアーナビ(AVIC-T10)用の車速ケーブルを作ってみた
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(C) 2009.03.15 Hiroshi Karasawa